~本講演の魅力~

2012年、日本上陸とともに一大旋風を巻き起こした「Flying Tiger Copenhagen(以降「フライングタイガー」)」。3年間は欠品が絶えない大人気が続くも、その後は反動による低迷に苦しんだ。
2019年に社長に就任した松山氏は、証券会社や大手小売店で鍛えた手腕を発揮。ターゲット戦略や出店戦略の見直し、日本の消費動向にあわせた既存店舗のレイアウト変更など、様々な改革を実行。結果、「復活劇」と多くのメディアで取り上げられ、新店舗にも再び行列が!講演当日は、改革の具体的な事例とこれからの展望を語っていただく。

~松山氏 略歴~

東京生まれ。高校生までニュージーランド、アメリカで過ごす。1989年にゴールドマン・サックス証券に入社。日本ロレアル、リヴァンプ、ユニクロ、ジーユーなどを経て、2017年にZebra Japanへ。2019年より現職。

「課題には必ず原因がある。それを一つ一つ細やかに対応していくことが大切。」

終始和やかで、素敵な笑顔の松山氏。フライングタイガーのポップなグッズとパチリ。

インタビュアー:
2017年の低迷期にご入社、2019年に社長にご就任されました。事業再建のプレッシャーは?

松山氏:
これまでの経歴で、主にマーケティング軸で事業の見直しを図った経験があり、その難しさも知っているからこそ覚悟はありました。例えばユニクロでは、フリースブーム後に、女性のお客様を取り込むために女性目線でのプロモーションを開発したり、GUでは「ファッションブランド」へイメージを転換させていく、という部分に関わらせていただきました。私が考える事業再建のコツは、現状をしっかり分析し、課題をクリアにして、一つ一つきめ細かく対応していくことです。そうすれば、少しずつ良くなると信じています。フライングタイガーの場合ですと、知名度はあるけれども本当の意味で何がブランドの魅力なのか、ということが知られていない。また、日本市場に合わせて戦略が立てられていない、ということが課題でした。今回の講演ではその具体的な内容をご紹介したいと思います。


「何よりも大切なことは、従業員である『人』が明るく元気であること。

理論だけで解決できるケースは少なく、最終的に事業は人がつくるもの」

そしてもう一つ、事業再建にあたって何よりも「従業員のポジティブさ」が大切だと考えています。
これまで携わった事業立て直しにおいても、理論だけで解決できるケースというのは少なく、事業は当然「人」がつくるものですから最終的にはそこが問われます。実際にあったケースですが、事業が落ち込んで、従業員のモチベーションも低い状態だと、まず人の立て直しから始まるので時間がかかります。当社は「人」が明るくて元気が良くて。そこに絶対の自信があったので、きっと大丈夫だと思えていました

インタビュアー:
今回の講演を、どのように業界の発展につなげたいでしょうか?

松山氏:
有難いことにフライングタイガーは多くの方に知ってもらっていますが、「本当の意味で知ってもらっているかな?それに、業績の回復を、業界の皆様や、ステークホルダーの皆様に還元できているかな?」というと、まだまだです。
そういう意味でも、今回のセミナーを通じ、これまで交流のなかった企業様と、何か協業(コラボ)に繋がったら嬉しいですね。例えばフライングタイガーでは、サバ缶を扱っています。基本的には、デンマークからの商品がメインなのですが、食品をはじめデンマークからの輸入が難しい商品は、国内生産しています。デンマークはEUでも屈指の漁獲量でサバも食べられているのですが、フライングタイガーのデンマークらしいデザインを活かしつつ、日本の食文化でありブームにもなったサバ缶を打ち出したいと思い、協業先を探していたところ素晴らしい取引先様と出会え、実現しました
これからも食に限らず、さらには商品だけに限らず、何かwin-winでビジネスできる取引先様と出会い、一緒に業界を盛り上げていけたら…なんて考えています。

インタビュアー:
ありがとうございました!

フライングタイガーらしい、可愛いパッケージのサバ缶

「講演を通じ、業界の発展に貢献できたら」と笑顔を見せる松山氏

松山氏の講演

「北欧雑貨・フライングタイガーのV 字回復!掟破りの構造改革が生んだ復活劇」

2023年4月7日(金)10時00分~11時00分(東京ビッグサイト西展示棟4階)

◆展示会概要◆
第6回 ライフスタイルWeek春
【会期】2023年4月5日(水)~7日(金)
【会場】東京ビッグサイト
【主催】RX Japan株式会社