～本講演の魅力～

ネイルオイルで大人気のuka。渡邉 弘幸氏は、CEOとして、妻でありトップネイリストの渡邉 季穂氏と代表取締役を務めている。
実は三代目となるuka。もともとは、季穂氏の祖父が神奈川・厚木で理容室を経営。二代目である季穂氏の父は、「エクセル」という名義で東京・六本木でトータルビューティーサロンを展開。2009年に季穂氏へ継承し、弘幸氏は大手広告代理店を退職して参画。ブランディング、マーケテイングを担い、現在の「uka」へとリブランディング。本講演では「うれしいことが世界でいちばん多いお店」というビジョン経営、商品づくり、顧客コミュニケーションについて紹介する。

～渡邉氏 略歴～

大手広告代理店勤務後に入社。ukaへのブランドスイッチ、教育機関であるukademyや、オリジナルプロダクト・サロンメニューの開発を担うR&D、サステナブルでトレーサビリティーなカフェ、ukafeを立ち上げる。
現在、サロン＆ストア4店舗、ストア9店舗、コラボレーションサロン4店舗を展開。
あなたと私と地球がうれしくなることをふやしていきたい。そんな想いから生まれるukaのトータルビューティーの、商品開発やサロン・ストア経営に従事している。

インタビュアー：
渡邉さんは、2009年に大手広告代理店を退職され、ukaの経営に携わりました。当時の心境は？

渡邉氏：
ukaに参画したのは42歳。正直、サラリーマン時代は会社の看板で仕事ができていた部分もありました。それが、一切誰も知らない会社の経営者になって。自分のマインドが保てるのか心配でしたし、もっと若い頃に始めていればと思うこともありましたが、サラリーマン時代に培った経験を無駄にしたくない想いで、どうにかやっていました。これほど多くの方に可愛がっていただくブランドに育つとは、あの頃は想像もしていませんでした。

インタビュアー：
奥様（代表でトップネイリストの季穂氏）とは高校時代からのお付合いと伺いました。渡邉さんは、当時から美容に関心があったのでしょうか？

渡邉氏：
スポーツ少年だったので美容にはそこまで。ただ、ファッションは好きでしたね。今思えば、ファッションと美容は相通じるもので。髪型にもこだわって、YMOのライブに行った翌日にヘアスタイルを真似しました。

インタビュアー：
uka代表として多忙な日々を送る渡邉さん。モチベーションを上げるものは何でしょうか？

渡邉氏：
やはりユーザーの方からの声です。特に嬉しいのは「ukaは一歩先の提案をしてくれる」と言っていただくとき。
当社のスタッフは、サロンでも物販でも、お客様のライフスタイルを深く想像します。きっとこんな毎日なんだろうな、というイメージのもと「新しくこんなケアも取り入れてみては？」と提案し、それがドンピシャだと、お客様も嬉しく思って下さるようで。目の前にいるお客様に、いかに喜んでいただくか。それがブランドの原点でもありますから、そこをご評価いただいたときは、とても嬉しいです。

「ukaのスタッフは、お客様のライフスタイルを深く想像し、一歩先の提案を目指しています」と語る渡邉氏。

インタビュアー：
渡邉さんが思うukaの最大の魅力は何でしょうか？

渡邉氏：
「あぁ、そんな考え方もあるのか」と、美容の外にいる方からの意見も素直に取り入れる姿勢でしょうか。
今でこそ世の中の多様性は進みましたが、ukaを立ち上げた当初は、美容や理容の世界でも画一的なサービスが多かったように思います。「○○流」や「○○道」といったものです。
当社は、妻で代表の季穂が、今も現場の第一線でネイリストとしてお客様の施術をしています。日々、多様なご意見やアイデアをいただくようです。例えば、当社の代表的な商品でもあるネイルオイルも、「忙しくてなかなかサロンに来られない」と悩むお客様と接し、ご自宅で手軽に保湿をしていただきたい想いから開発したものです。ボトルに時刻を書いて複数展開したのも、お客様の毎日に習慣化していただく工夫でした。一般的に、会社が大きくなるにつれ、外の声より社内事情を優先してしまう、優先順位がぶれてしまうこともあると思いますが、ウカではお客様や現場のスタッフの声を一番大事にしていますね。

ウカのネイルオイル。簡単に指先の保湿ができる。パッケージに時間を刻んだのは「習慣化していただきたい想いから」

インタビュアー：
講演に向けて、意気込みをお願いします。

渡邉氏：
僕はサラリーマンを辞めて、ukaのリブランディングという挑戦をしました。同じように、新しいことに挑戦してみようと思っている方には、本講演が何か参考になるかもしれません。
経営って、自分がやってきた経験しか、引き出しはないと思います。だからこそ、同じ場所に留まらず、突破する勇気を持つ人が増えたら、業界の発展に繋がるのかな、と考えます。もちろん失敗はしたくないですよね、痛いから(笑) それでも、僕の講演が、新しい世界に挑戦する人の背中を少しでも押せたらな、、、と考えています。

インタビュアー：
ありがとうございました！

「何か新しいことに挑戦する人の、背中を押すような講演になれば」と意気込みを語る渡邉氏。