「箱推し」とは?
「単推し」との違いや推し活で使われる類語を解説!

「箱推しってどういう意味なのだろう?」「SNSでよく見るけど、いまいちどのような時に使う言葉なのかわからない…」

このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

本記事では、箱推しの正しい意味から使い方、箱推しするメリット・デメリットまで詳しく解説します。また、アイドルやアニメなどジャンルごとの箱推し事情も紹介します。推し活をより楽しむためにぜひ最後までご覧ください。

 箱推しとは?

箱推しとは?

アイドルグループやアニメの世界で使われる「箱推し(はこおし)」は、特定のメンバーやキャラクターではなく、グループ全体を応援する言葉です。

2005年頃、AKB48のファンの間から広まり、劇場やライブハウスといった「箱」での応援文化から生まれたといわれています。

「箱推し」と「単推し」の違い

ファン文化において、「箱推し」と「単推し」は応援スタイルに大きな違いがあります。主な違いは以下のとおりです。

 

詳細

特徴

箱推し

グループ全体の成長やメンバー同士の関係性、作品やパフォーマンス全体の空気感を重視する

メンバー全員を応援し、グループの一体感や相乗効果を楽しむ

単推し

特定のメンバー一人に強い愛情を注ぎ、その人物の個性や魅力を深く追求する

推しメンバーに関心を持ち、推しへの理解を深めることに重点を置いている

 

詳細

特徴

箱推し

グループ全体の成長やメンバー同士の関係性、作品やパフォーマンス全体の空気感を重視する

メンバー全員を応援し、グループの一体感や相乗効果を楽しむ

単推し

特定のメンバー一人に強い愛情を注ぎ、その人物の個性や魅力を深く追求する

推しメンバーに関心を持ち、推しへの理解を深めることに重点を置いている

箱推しと単推しでは応援スタイルが大きく異なります。箱推しはメンバー全員の活動を等しく応援しグループの一体感を楽しむ一方、単推しは推しのメンバー一人に対して、強い関心と深い理解を追求します。

 「箱推し」の使い方を例文でチェック

「箱推し」の使い方を例文でチェック

「箱推し」という言葉には、状況や気持ちに応じて使い分けられる代表的な表現方法があります。以下で説明する表現を使いこなすことで、自分の応援スタイルをより正確に伝えることができるでしょう。

表現方法

詳細

〇〇(グループ名)の箱推し

グループ全体を応援していることを伝える際に使う基本表現

〇〇(メンバー名)寄りの箱推し

グループ全体を応援しながらも、特に好きなメンバーがいることを伝える際に使う表現

箱推し前提の〇〇(メンバー名)推し

グループ全体への愛情を持ちながらも、特定のメンバーへの応援に重点を置いている際に使う表現

表現方法

詳細

〇〇(グループ名)の箱推し

グループ全体を応援していることを伝える際に使う基本表現

〇〇(メンバー名)寄りの箱推し

グループ全体を応援しながらも、特に好きなメンバーがいることを伝える際に使う表現

箱推し前提の〇〇(メンバー名)推し

グループ全体への愛情を持ちながらも、特定のメンバーへの応援に重点を置いている際に使う表現

これらの表現を状況に応じて使い分けることで、ファン同士のコミュニケーションが円滑になり、同じような価値観を持つファンとの交流も深めやすくなります。

 推し活で使われる「箱推し」の類語

推し活で使われる「箱推し」の類語

「推し活」とは、アイドル・キャラクター・俳優・VTuberなど、自分の「推し」に対して行うファンの活動全般を指します。この推し活のなかで、ファンがグループ全体を応援する際に使われる言葉は、ジャンルによって様々な呼び方があります。

例えば、VTuber界・アニメ界・アイドル界など、それぞれのファン文化を反映した独自の表現が生まれています。ここでは、用語の意味や使い方を詳しく紹介します。

なお、推し活については以下の記事で紹介しているため、ぜひあわせてご覧ください。

DD(ディーディー)

DD(ディーディー)は「誰でも大好き(Daredemo Daisuki)」の略語で、主にVTuberやアニメファンの間で使用される表現です。箱推しと同様に特定の推しに固執せず、多くのキャラクターやタレントを平等に応援することを指します。

ただ、DDという表現には賛否両論あります。幅広い視野で作品や活動を楽しめる柔軟な姿勢として評価される一方、特定の対象への深い理解や愛情が不足しているのではないかという意見もあります。

オール担

日本のアイドルファン文化で使われる「オール担」は、グループの全メンバーを等しく応援するファンを表す言葉です。「担当」を意味する「担」に「オール(全て)」を組み合わせることで、グループ全体を応援していることを表現しています。

「オール担」という表現が生まれた背景には、アイドルファン特有の「担当制」という文化があります。ファンは特定のメンバーを「担当」として応援しますが、「オール担」は全メンバーを等しく「担当」するという新しい応援スタイルです。

SNSでの活動を通じて、グループの一体感やメンバー間のやりとりを楽しむファンが増加し、「オール担」という応援スタイルはより一般的になっています。

オルペン

K-POP界隈で使われる「オルペン(올팬)」は、韓国語とファンの愛情が融合して生まれた独特の表現です。「オル(ALL)」と韓国語で「ファン」を意味する「ペン(팬)」を組み合わせた言葉で、グループ全体を応援するファンを指します。

通常、ファンは特定のメンバーを「推し」として応援しますが、「オルペン」は一人ひとりの個性が混ざり合うグループ全体の魅力に注目します。

このように、「オルペン」はK-POPグループの活動を全体的に楽しむ言葉として近年定着してきています。

なお、メンバーを単体で応援する場合は「〇〇(メンバー名)+ペン」と表現します。

推し活グッズEXPO

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ライフスタイル Week


 アイドル・アニメファンの間で広がる「箱推し」の実態

アイドル・アニメファンの間で広がる「箱推し」の実態

「箱推し」文化は、アイドルとアニメという二つの大きなジャンルで異なる発展を遂げています。

それぞれのジャンルで、ファンの応援スタイルや消費行動、さらには推し活を続ける期間にも違いが見られます。ここでは、各ジャンルの実態を詳しく見ていきましょう。

アイドルファン

アイドル業界における箱推し文化は、特に人数の多いグループを中心に発展してきました。箱推しファンは、グループの世界観・楽曲・パフォーマンス・さらにはメンバー間の関係性まで総合的に魅力を感じて応援する特徴があります。

アイドルファンの箱推しは、アイドルグループの多面的な活動と関連しています。例えば、テレビ出演・ライブ・SNSでの発信などの様々な場面でグループとしての魅力が発揮されます。

アニメファン

アニメファンの箱推し文化の特徴は、作品全体の世界観・ストーリー・キャラクターの魅力を推すことです。特にZ世代(1990年代後半から2010年頃に生まれた人々)の間では、70%以上がアニメやマンガで「推し」を持っているという調査結果があります。

ただ、アニメの箱推しファンは作品の完結や長期休載によって推し活を終える傾向があり、応援期間が作品の長さと結びついています。

アニメの箱推し文化は作品そのものの連載状況や展開に大きく影響を受けるといえるでしょう。

 「箱推し」でいることのメリットとは?

「箱推し」でいることのメリットとは?

箱推しにしかない魅力とメリットを知れば、推し活の新しい楽しみ方が広がります。グループ全体の魅力が味わえることをはじめ、箱推しの持つメリットを解説します。

グループ全体の魅力を楽しめる

箱推しの最大の特徴は、グループやコンテンツが持つ多面的な魅力を楽しめる点です。メンバー同士の掛け合いやグループならではの一体感など、単推しでは感じることの少ない雰囲気を味わえます。

例えば、アイドルのライブパフォーマンスでは、演出・衣装・ダンスなど視覚的な演出を楽しむことができ、バラエティ番組ではメンバー間の関係性などを発見する楽しみがあります。

グループ全体を見ることで、単推しでは気づきにくい新たな魅力を発見できます。このように、より深い作品理解や応援につながることが箱推しの魅力といえるでしょう。

推し変による罪悪感が少ない

推し変に対して柔軟に対応できる点も箱推しのメリットです。グループ全体を応援する姿勢は、特定のメンバーへの依存度を抑え適度な距離感で応援できます。

例えば、アイドルグループでメンバーの卒業や新加入があった際もグループの発展として前向きに受け止めることができます。また、推しメンバーの活動休止や卒業による喪失感も、他のメンバーへの応援を通じて抑えることができます。

箱推しはファン生活における精神的な負担を軽減し、より長く推し活を続けることにつながります。

推し活を長く楽しむことができる

箱推しは、推し活を長く楽しめるという利点もあります。グループ全体を応援することで、常に新鮮な感覚で新しい魅力や多様な楽しみ方を見つけることができます。

具体的にはメンバー個々の成長過程を見守る楽しみ、グループとしての成功を喜ぶ経験し、さらには様々な活動形態での姿を楽しむことができます。近年は、音楽活動だけでなく、テレビ出演やSNSなど様々な場面で活躍するメンバーたちの魅力を発見できるので、飽きることなく応援できます。

箱推しは様々な角度からの楽しみ方を実現し、長期的に応援するためのモチベーション維持に適した応援スタイルといえるでしょう。

 「箱推し」は嫌われるって本当?

「箱推し」は嫌われるって本当?

箱推しに対する誤解や批判の声は、時としてSNSやファンコミュニティでみられます。

しかし、その多くは箱推しの本質的な価値への理解不足から生まれているものです。ここでは、箱推しへの批判の背景にある考え方を見ていきましょう。

推しへの愛情不足だと捉えられる

箱推しに向けられる批判のひとつに、特定のメンバーへの愛情が不足しているのではないかという指摘があります。これは一人のメンバーに100%の愛情を注ぐ単推しの視点から生まれる意見です。

例えば、箱推しのファンがグループ全体の話題を中心に語る際、特定のメンバーへの話が少なくなりがちです。また、推しメンバーの誕生日やソロ活動に対する反応が単推しと比べて控えめにみえることもあります。このような傾向が、愛情の深さを疑問視する声につながっているといえるでしょう。

にわかファンだと思われる

箱推しが「にわかファン」と誤解される背景には、ファン歴や知識の深さを過度に重視する風潮があります。

グループ全体を応援する姿勢が、各メンバーへの理解が不十分であると解釈されてしまうことがあるのです。メンバー個々人の詳細・活動歴・エピソードなどの知識が不足していると指摘されることもます。

また、「誰か一人を選べないのは、真剣に応援していないから」といった批判も見られます。

ただし、このような批判は箱推しの本質を理解していないことも多いため、過度に気にする必要はないでしょう。グループ全体の魅力を感じ取り、成長を見守る姿勢も重要な応援の形です。

「全推し」に違和感を持つ人がいる

メンバー全員を平等に応援する箱推しの姿勢に対して、違和感を持つ人も存在します。背景には、アイドルへの愛情は誰か一人に注ぐべきだという固定観念があります。

全員に対して完全に同じ気持ちを持つことは難しいかもしれませんが、箱推しは必ずしも平等を意味する訳ではありません。各メンバーの個性を認めながら、グループとしての魅力も評価しています。

このように箱推しは、グループ全体の価値を理解した上での応援スタイルなのです。

 推し活グッズの販売・製造を検討するなら「推し活グッズEXPO」へ

推し活グッズの販売・製造を検討するなら「推し活グッズEXPO」へ

「箱推し」「単推し」など、様々な楽しみ方がある推し活には、ビジネスチャンスもあります。推し活市場への参入やビジネス展開をお考えの企業様は、ぜひ「推し活グッズEXPO」にご来場ください。本展示会は、推し活関連商品に特化したBtoB専門展示会として、新たなビジネスチャンスを提供しています。

「ライフスタイルWeek」の12ある構成展示会のひとつで、約1,100社の出展企業と5万人以上のバイヤーが来場を予定しており、業界の最新トレンドや商材が一堂に会します。推し活グッズから関連サービスまで、幅広い商材やビジネスモデルに触れることができます。

また、来場は事前登録制で無料となっており、市場調査や情報収集に最適です。

なお、来場だけでなく出展者としての参加にも大きなメリットがあります。市場参入を検討する企業が集まるなかで自社の製品やサービスをアピールでき、具体的な商談や案件獲得につながる機会も生まれるでしょう。

 箱推し・単推しの魅力を理解して推し活を楽しもう

箱推し・単推しの魅力を理解して推し活を楽しもう

「箱推し」も「単推し」もそれぞれ魅力的な推しの応援スタイルです。8,000億円規模ともいわれる推し活市場の広がりは、こうした多様な応援スタイルが受け入れられている証でもあります。

グループ全体の魅力を楽しむのか特定のメンバーを深く応援するのか、ご自身に合った推し活の形を見つけることでより充実したファン生活を送ることができるでしょう。

推し活グッズEXPO

※推し活グッズEXPOはライフスタイルWeekの構成展です。

ライフスタイル Week


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